倒木処理
台風通過後の登山道の点検と倒木処理に行ってきました。
最強台風と言われた台風10号、九州地方をはじめ各地で大きな被害が発生しました、被災された皆様にはお見舞い申し上げます。早期の復旧をお祈りいたします。
台風10号は9月6日の夕方から夜にかけて屋久島の西側を通過し、場所によっては大きな被害が出ました。私の住んでいる地区は幸いあまり被害は無く、家の周りの落葉や落枝などの片付けがメインとなりました。
里の被害もですが、屋久島に住むみんなの心配は「山」、崖くずれはもちろん何千年と生きてきた屋久杉たちは大丈夫か?縄文杉や大王杉は倒れていないか?
9月8日に荒川登山口に続く車道が復旧したので、早速元気なガイド3名で登山道の安全点検と倒木処理、そして著名な屋久杉達は無事か確認に行ってきました。
登山道は一面落葉と落枝で埋め尽くされ、木々もたくさん倒れていました。
屋久島の山はあまり土がないので、樹木は岩にしがみつくように根をはるので倒れる時は根っこごと剥がれるように倒れます。
小杉谷集落跡にある休憩所も最近屋根をみんなで修理したばかりでしたが、倒木が屋根に倒れ込む寸前でした。
説明書きの看板もなぎ倒されていました。
トロッコ道の中間にあるバイオトイレの真横にも倒木が、トイレに直撃しなくてよかったです。
一昨年は台風が直撃し、その時もたくさんの木々が倒れていました。そのほとんどは安房川沿いにあるトロッコ道で、川に風が吹き込みます。今回もトロッコ道にたくさん倒木がありましたが、トロッコ道から奥の山道になる大株歩道でも倒木が目立ちました。
こんなに倒木があるとさすがに著名な屋久杉達が心配になってきます。
作業を進めどんどん先に進むとちゃんとありました。まずは縄文杉が見つかるまでは一番大きかった「大王杉」。
大王杉の内部は大きな空洞になっていて年々中の空洞が傷んできているのでもしかしたらと心配でしたが一安心。
そして、縄文杉もご無事でした。何千年と台風に耐え忍んできた屋久杉達は今回も無事に生き残ってくれました。
倒木処理は完全に地面に倒れている倒木は処理しやすいですが、厄介なのが途中で引っかかってしまった懸木などで、懸木の処理でよく事故がおきます。今回は厄介な懸木が多く1日では処理できなかったので、翌日に4人とチェーンソー3台で懸木処理に挑みました。
チェーンソー3台での作業はやっぱり段取りがよく、前日と違って速攻で作業も終了しました。
今回の台風で沢山の倒木がありましたが、幸いにも崖くずれや木道やトイレなど施設の損壊は無く、何より縄文杉をはじめ屋久杉達が無事で安心しました。生き物なのでいずれは朽ち果てるでしょうし、台風などがきて適度に森を削り枝葉を落とし木々を倒し森に光を入れ新しい世代の木々のスペースを作ってくれます。
屋久杉達もいずれその場所を明渡す日がくるでしょうが、少しでも長く立ち続け会いに来た登山者に元気を与えて欲しいです。